【ロシア】200日の漂流―モスクワ大学留学記2010-2011

2011年01月21日

国際人になるために2―文化的価値観の問題

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 外国に出るということは、ある意味では、あらゆる文化との遭遇を意味します。そのときに、他の文化に従うとまではいかなくとも、理解することは必要です。いうならば、寛容な姿勢をとるということでしょうか。少なくとも僕は、このようなスタイルで生きているつもりです。
 自分が他の文化に触れるのと同じように、僕が背負っている日本の文化というのも外国の空気にさらされます。つまりは、良くも悪くも、日本の文化について何か言われるということです。

 最近こそ、ポップカルチャーについて言われることがありますが、やはり一番多いのは「サムライ」「ニンジャ」などの伝統的な日本文化について。この二つの言葉に限っては、小さなロシア人の子どもまで知っていたので、さすがに驚きました。実際、日本においてはそのような文化は、現代社会に受け継がれておらず、形式的には、もはや過去のものとなりつつあります。もちろん、「サムライ精神」などの気概の面では、まだまだ消えうせてはいないと信じてはいますが……。
 
 と話が飛びましたが、自国のことについて良く言われるのは、やはり悪い心地はしないものです。もちろん、それらは固定観念であることがほとんどですが、それでも悪い心地はしません。
それでも、ときどき逆の経験をすることがあります。そのときは、駄目だと分かっていても憤りを覚えてしまいます。例えば、「日本には面白い文化があるよな、ハラキリとか、ハハハ」「昔のサムライは小さかったんだな、こんなのをカワイイっていうんだよな、ハハハ」などのようなことを平然と言われると、反射的にムッとしてしまいました。

 確かに、日本の文化などは、ヨーロッパや他の地域の人たちからすれば、ずいぶんとエキセントリックに映ってしまうのでしょう。笑いたくなったり、自分たちの文化と比べたくなったりする気持ちも分かります。ということは予測はしていたのですが、いざ目の前にして言われると、いら立ってしまうものでした。もちろん、そこでいたずらに反論して、不毛な議論に持っていくつもりもないので、黙っておくか、冷静に説明を加えるなど大人しくしています。このとき思うのが、きっちり説明できるように、自国の文化についての考察は必要だということです。同様に、十分な説明ができるほどの語学力も必要だと痛感するのです。

 ときどき、それは価値観の違いだから議論しても仕方がないよ、というような場面に遭遇することがあります。価値観、というのは何も外国人たちとだけでなく、日本人同士でも違うものですが、そこで上手くやっていくには、相互理解と、決して価値観を押し付けたりしないことだと思います。これらのことは、よく言われることですが、やはり真理だと思っています。

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2011年01月20日

 モスクワにやって来てから、よく芸術鑑賞に行くようになったということは、このブログでもたびたび書いています。劇場鑑賞だけではなく、美術館へ足を運んで絵画を見るなどのことは日本では、ほとんどありませんでした。

 その絵画と似たようなもので、こちらで改めて興味が惹かれているものがあります。

 詩、です。
 
 偏りこそあるけれども、もともと文学には興味があって、小説などには前々から触れていました。文章を読むことは好きだったのですが、いまいち詩にはしっくり来ず、散文に比べて、圧倒的に読んでいませんでした。小中、高校と国語の授業でも、詩には触れていましたが、このときからあまり詩には興味がありませんでした。研ぎ澄まされた一句、一句から、あらゆる意味を想像することができなかったのでしょう。ここに僕の稚拙さがありました。

 こちらに来てから、特に授業でロシアの詩を読むことになりました。一番触れているのは、プーシキン。そのほかにも、レールモントフチュッチェフアフマートヴァなど、有名な作家たちの作品に触れています。
 
 ロシア語で読むのですが、まずはその音律の綺麗さに驚きます。詩、ですので韻を踏んでいるわけですが、それがロシア語だと、本当に流れるような響きをもたらすのです。
 もちろん、知らない単語が頻繁に出てきて、ちゃんとした日本語訳にすることはできません。けれども、逆に漠然とロシア語自体で理解しようとすると、目の前に、その情景がぼわあ、と広がるのが分かるのです。厳密な訳にこだわらない分、想像力がはたらくのでしょうか。
 綺麗な音律に、頭の中に広がる無限の風景。まさしく芸術だ、と感じ始めたのでした。


 そして、このような感想を経て、改めて日本の詩に向き合ってみたところ、以前とは違う見方に変わっているのに気づきました。こうやって言葉を選んでいるのか、とか、ここをひらがなで書いているのは何故だろう、などなど。また、身近なJポップなどの歌詞に着目したときでも、綺麗に韻を踏んでいたり、言葉に意味を二重に掛けてあったりなど、気づく部分は多かったのでした。

 こちらでの読書生活が、僕の文学に対する姿勢そのものに影響した一番大きな例です。

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 すぐに調子に乗ってしまう僕は、ペテルブルグのプーシキン美術館で、全集を買ってしまいました。この大きさで250ルーブル(670円くらい)なのだから、ずいぶんオトク!!

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2011年01月12日

モスクワ「観光」

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 ペテルブルグへ旅行に行くということで、出発前にロシアのガイドブックを友人から借りた。それには、ペテルブルグだけではなく、当然モスクワのことも掲載されていた。旅行中はペテルブルグの欄だけを注視していたけれども、モスクワに戻って、ふとそのガイドブックを眺めていたら、思っていた以上に、行っていない場所が多いことに驚愕した。
 
 そこで気がついたのは、「観光」と「生活」ということ。

旅行中は、時間が限られているため、博物館や観光地を次々に回っていた。ガイドブックを眺めながら、今日はここ、明日はあちら、といった風に、半ば生き急いでいる状態だった。これは、まさしく「観光」である。
もっとも、たかだか一週間程度の旅行だから、「生活」という面を味わうというのは、到底不可能なこと。スーパーで食材を買ったり、毎日バスや地下鉄に乗って通学したりという日常は、旅行中はない。

そう考えれば、僕はモスクワに「生活」しているということになる。「観光」じゃない、「生活」なんだ、というのは、このブログのコンセプトではあるけれども、先ほど言ったとおり、モスクワでも足を踏み入れていないところが多いのには、驚いた。「生活」しているのだ、という現状にあぐらをかいていたのかもしれない。明らかに「観光」という要素が少ない。行っていない博物館などがたくさん残っている。

モスクワで生活していました、と言いながらも、〜へは行きませんでした、で済むだろうか。有名なところに足を運んでいらずして、モスクワにいました、と堂々と言えるだろうか。


旅行をへて、気づくことがありました。モスクワも、まだまだ「観光」の余地があり過ぎるということ……。まだ3ヶ月弱あるので、もっともっとモスクワ探索に力を入れていきます。その暁には、しっかりブログで報告いたします

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2011年01月10日

現実と向き合う

 ペテルブルグから戻ってきて、僕の冬季休暇は終わりました。明日からは、一気に現実に引き戻され、授業と向き合わねばなりません。

 ふとカレンダーを眺めれば、1月ももう10日も過ぎた。そう考えると、留学生活というのは、もう3ヶ月も無い。しかも、だいたい年が明けてから4月を迎えるまでは、猛烈な速さで時間は過ぎます。だから、残りのモスクワ生活も、あっという間に終わってしまうことは、容易に想像できます。この文章を書いている今、これまでにない、「焦り」が自分の中で走っていることに気づいています。どこか気持ちが落ち着かなく、そわそわしてしまう感覚が僕を襲っています。

 思えば、冬季休暇のほとんどの日程は埋まっていたので、今年2011年について、落ち着いて、ゆっくり考えることはできていませんでした。もっとも、新年、1月という時期を特別視しているわけではなく、どの時期でも結局は、個人の意識の持ち様だということは理解しているつもりです。ただ、新年といえば、さまざまな思いが募る時期であることは確か。ですので、その募った思いをもとに、今年について考えることは有益だと思います。

 今年成人を迎える僕にとっては、ある意味メモリアルな年です。学年も3年生になるわけで、当然「就活」も控えております。卒業論文に向けての研究も本格的にはじめなければなりません。
 ただ、やはり、今一番向き合うべきは、残りのモスクワ生活です。正直言って、今までの生活や勉学についていえば、「形」が残っていないのです。何も形とかいいから、数ヶ月で形なんて出来るわけないでしょ、という意見は、重々承知しておりますが、何とかして己に「形」として刻み込みたいのです。いや刻み込まねばならないのです。もっとも、自分自身にとって、人生において大きな経験、想い出として残ることは確かなのですが、それでは何か不十分な感じがするのです。やはり、自分自身が見たこと、聞いたこと、感じたこと、とにかく自分の神経に触れたものを、「形」として表すことが必要なのです。このブログは、ある意味その役割を担っていますが、それでは足りない気がするのです。

 要は、留学しているわりには、得られたものが乏しいのではないか、と思い始めているということです。毎日、日常に、新しいことと出会うことがほとんどなのですが、果たして、それらを自分で消化できているかが不安なのです。自分が想像していたほど、自分の人間としてのスキルが上がっているようには思えないのです。もちろん、全ての責任は自分にあるわけで、かと言って、いつも漫然と生活しているわけでもありません。ただ、何か、結果とかいう「形」がついてこないことに、じれったさを感じている勘は否めません。それは、先ほど述べたことに繋がります。
 とは言いつつ、自分のことは自分で。全て自分次第。どうやって「形」を創っていくかも、自分次第。結局は、そこに帰結してしまうのです。

 と、ふと冷静になって考え込んでしまいました。休暇は遊んでばかりだったので、勉強していない自分に嫌気が差していたのかもしれません。それでも、改めて現実と向き合う前の、良い思慮になりました。もっと意識を高くして、気持ちを整理しながら、物事に取り組もうと思います。帰国後の4月からの東京での生活を、より充実させるためにも……。

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2011年01月03日

ペテルブルグへ!

これから夜行列車に乗って、サンクトペテルブルグまで行ってきます。

一応、パソコンは持っていって、現地からブログを更新するつもりなので、楽しみにしてください。

ネット環境が整うまで、時間がかかるかもしれませんが、そこはご了承ください。

それでは、行ってまいります!

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