【ロシア】200日の漂流―モスクワ大学留学記2010-2011

2010年10月13日

ああ不思議だなあ―大聖堂(世界遺産)での感想

 ロシアという国は、宗教への信仰心が強い国だと聞いていました。とりわけソ連が崩壊した後に、精神のよりどころとして一段と信仰があつくなったともいいますし、また国旗の真ん中の色である青は、信仰を意味するそうです。何も正教を専門的に勉強したわけではありませんが、少なくともそのようなことは頭に入れて、ロシアに来たつもりでした。
 しかしながら、普通に生活していて、街中などでロシア人を見たり、ロシア人の友人とたびたび接したりしていますが、とくにそのような宗教性を感じることはありませんでした。そして、いつしか、ロシアがロシア正教の根ざした国であることが意識の外へと向かいつつありました。

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 そのようなときに、ロシア人の友人に誘われて、セルゲエフ・ポサドというところへ行く機会がありました。モスクワの中心地から電車で1時間ほどのところにあります。この町に大きな修道院があり、そこへ向かったのでした。日曜日ということもあり、ロシア人のみならず、海外からの観光客などの多くの人でにぎわっていました。
 またその日は、かなり天気がよく、どのような写真を撮っても、ベストショットのように見えてしまうほどでした。友人たちとおしゃべりをしながら、写真をとりながら、人だかりのなかを歩きました。日本人からすれば、エキゾチックに感じてしまう建物群は、太陽の光と、くもひとつない青空に、いっそうひき立てられて映りました。

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 全体をぐるりとまわり、ふらりと大きな聖堂に立ち寄りました。もちろん、多くの人が中にはいたのですが、空気が異様に静寂でした。外のにぎやかさとは、ずいぶんとかけ離れた、落ち着きようが感じられたのでした。何か大きな声で話すのが、申し訳ないように思えてしまうくらいの雰囲気でした。
 観光地といえども、来ているのはロシア人が多いのです。ですので、彼ら彼女らは、その大きな聖堂でお祈りをするのです。まず、建物の中に入る前に、必ず十字をきって、一礼する。入ると、イコンのような崇拝物の前で、同様に十字をきって、接吻をし、頭をつけ、そしてまた十字をきる。それが終わると、火をつけたろうそくを、ろうそく立てのような束に、添える。小さな子どもや、今風の若者から、年配の方々まで、みな同じようにお祈りをするのです。その姿には、真面目さ以外は何もないのです。真摯(しんし)という言葉がぴったりでしょうか。普段、生活していては決して目の当たりにすることはできないであろうロシア人の姿が、そこにはありました。

 あとから調べて驚いたのですが、この日に訪れた聖堂群は、正式名を「至聖三者聖セルギイ大修道院」といい、世界遺産に登録されています。そして、異様な静寂を味わった聖堂の名は、「ウスペンスキー聖堂」といいます。
 実は、この聖堂に入ったときと似たような感覚を覚えたことがありました。それは、京都の西本願寺の本堂に足を踏み入れた瞬間です。国や宗教は違えど、何かしらのシンパシーを感じたことは否めません。

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posted by Itta at 00:10| Comment(0) | 留学日誌(観光) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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