【ロシア】200日の漂流―モスクワ大学留学記2010-2011

2010年03月16日

わいろ

 ある日の大学の授業で、教授が、ロシアはいまでもコネ社会だ、という旨の話をしていた。そのときは、そうなのか、特に実感も何も無いままに聞き流していたが、今日見つけた記事を読んだときに、一気に想像をかき立てられた。

 記事では、ロシアにおける賄賂の頻発について言及されていた。記事は、TRACEという、企業に、いかにして賄賂を無くしてゆくかを国際的にアドバイスするNPOに所属する女性のインタビューを中心に書かれている。彼女によると、先週だけで、100を越える西欧企業が、ロシアでの賄賂問題に困惑していると相談してきたそうだ。また、彼女自身もかつて仕事でロシアを訪れたときに、いきなり賄賂の話を持ちかけられたという。

 Transparency InternationalというNGOの報告によると、現在ロシアは、Corruption Perception Index(どれだけ賄賂が行き渡っているかの指標)が180カ国中146位という。そして、1年あたり、およそ3000億ドルの賄賂取引が行われているとも伝えられているのだから、閉口するしかない。

 ロシアにおける賄賂慣習は、他国と較べてかなり独特なものだという。一般的な賄賂は仕事上どうしても仕方の無い場合などであるが、ロシアの場合は、役人に職権濫用を止めてもらうために、役人に賄賂を払うというシステムが多いという。ロシアでは役人に対する、というのが多くを占めるけれども、基本的に賄賂はどの階級でもまかり通っているそうだ。このことは、逆ピラミッドのごとく上級階級ほど賄賂の件数が多い中国、それとは全く逆のインドと比較したときに、その賄賂の浸透性の濃さを実感できるのではないだろうか。もはや、ロシアにおける賄賂は「文化」の域に達しているのではないか、とも思ったりする。

 しかしながら、先に書いたように、西欧の企業をはじめとする多国籍企業がロシアでの賄賂に困っているというのは、やはり考え物なのだ。賄賂などの腐敗事項に厳しい西欧米とロシアとのギャップは大きいのだろう。中には、ロシアではもはや成長は見込めないとして、撤退する意向を示している企業もあるという。
 今の時代を考えるならば、賄賂は対処されるべきものである。実際に、メドベージェフ大統領は対処する討議を行ったが、なかなか実態としての結果が出ていないというのが現状である。

 ただ、ロシアには賄賂慣習があるということは、今後ロシアに行ったり、仕事をしたりしようものなら、絶対に認識しておく必要がある。これは、単にロシア政府がどうこうという問題ではなく、実際、自らに降りかかる可能性のある問題として捉えたいところである。


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posted by Itta at 17:05| Comment(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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