合意には至りませんでしたが、プーチンはウクライナの案に関心を示している模様で、早期の合意が期待できそうです。
昨年取り決められたガス価格は、かなり高いものだそうで、このままではウクライナの化学工業は停滞しかねないとされています。そのような必死さは、正教会からも伺えるものです。それを食い止めるためにも新たな取り決めが必要とのこと。
また、ウクライナはロシアからのガス輸入量を10パーセントほど増の365億立方メートルまでに上げる方針も打ち出しました。近年ウクライナは、490億立方メートルから268億立方メートルに、輸入量をカットしていました。この対応の変化も、ガス価格取り付けの早期解決に大きな影響を与えそうです。
現在、ロシアからヨーロッパに供給されているガスの80パーセントは、ウクライナを経由しているそうです。近年の一連のガス戦争は、これがために被害が大きかったのです。その対策として、ウクライナを迂回するサウスストリームというパイプラインが建設中でしたが、今回ウクライナとロシアの関係が修復に向かえば、サウスストリーム完成前に、安定が訪れるかもしれません。
ヤヌコビッチ大統領は、少し前にサウスストリーム建設に待ったの声を出しましたが、これは、迂回されては困るという意味でしょう。そもそも、サウスストリームは、ウクライナとの関係が悪化している最中に建設が取り決められたもので、もしウクライナとロシアとの関係が良好であれば、その存在意義は薄れてしまいます。
ただ、ヤヌコビッチ政権がいつまで続くは分かりませんし、いつまた軋轢が生まれてもおかしくはないでしょう。そう考えると、サウスストリームの建設を継続することは、ある種の保険になるのだと思います。
まだ、政権が成立してから数ヶ月ですので、今後がどうこうというのは時期尚早かもしれませんが、考えてみる価値は大いにあると思います。
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