【ロシア】200日の漂流―モスクワ大学留学記2010-2011

2010年02月26日

ウクライナ大統領就任式

 ウクライナのヤヌコビッチ氏の大統領就任式が25日に行われた。そこで、ヤヌコビッチ氏は、ロシアとEU欧州における均衡外交を宣言した。このことは、多くのメディアで取り上げられている通りだ。

 就任式では、ポーランドやベラルーシ、リトアニア、ハンガリー、アルメニアの、国家最高指導者が訪れた。しかしながら、ロシアは、大統領のメドベージェフ、首相のプーチンのどちらとも訪れなかった。このことが、少々物議を醸し出しているようだ。(ちなみに、ロシアは、国会の議長であるBoris Gryzlovと、Presidential administrationである Sergei Naryshkinを派遣した。)一方で、EUは外交長官のCatherine Ashtonを、アメリカは国家安全保障大統領補佐官のJames Jonesを派遣した。

 ウクライナ側は、メドベージェフを招待したという。そして、ロシア側は、メドベージェフの欠席は、政治的なものではなく、純粋な予定の問題であり、また就任式は単なる儀礼上のものだと説明している。しかし、アナリストのVladislav Belov氏は、メドベージェフとプーチンの外交上の関係を考慮した結果、どちらとも欠席という形を取ったと推測している。どちらを派遣するかという問題は、どちらが国家の顔となるかを意味するのだから、慎重になったということだろう。双頭体制ならではの問題だ。

 ヤヌコビッチは、まず、モスクワを訪問した後、来週にもブリュッセルを訪れるという。月曜日には、EUの指導者たちと会談するとロイター通信は報じている。更に、インタファクス通信は、3月5日にメドベージェフと会談すると伝える。このような、訪問の順番などが、どのようなことを表しているかが、争点になりそうだ。それでも、相変わらずウクライナはロシアの戦略的パートナーであると強調する声もある。

 
 ウクライナ自体、いまだに抱え込む問題は多い。特に大統領選で競った、首相ティモシェンコ氏との対立だ。ヤヌコビッチは、彼女に首相職を退くように述べたが、彼女は拒否している。しかも、議会では首相職のティモシェンコのほうが権限は強い。このような、ねじれた状況をいかに打破するかが注目すべきところである。
 結局は、ロシアとヨーロッパの間でいかに存在するかに行き着く。そこでの、中立というのは、恐らくは理想的なものである。けれども、それぞれが抱える事情は複雑だ。経済の依存は然り、また東西で意見が分かれているというのも考え物だ。日本メディアは「東西断絶」と言っているが、これも一理あるかもしれない。けれども、誰が親ロシアで、誰が親欧米だといって、物事を計るは、少し安易な気がする。ティモシェンコも、ロシアとの関係修復というのは公言していたのだから。構図を描く上では、色分けをしたほうが簡単だが、事情はそんなに簡単ではないはずだ。
 どちらかに、極端に傾くというのが、一番危険な気がしてならない。だからこその、「中立」だと思うのだが、是非とも遂行すべきだと思う。



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posted by Itta at 17:43| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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